はじめに:英語を「歌うように」話してみよう!
前のページでは、英語の面白い「音」そのものに注目したね。今回は、その音たちが集まって文になったとき、どんな「メロディー」や「リズム」が生まれるのかを探検するよ!
英語って、ただ単語を一つ一つ並べて話すだけじゃなくて、まるで歌を歌うみたいに、言葉にリズムがあったり、声の調子を上げたり下げたりするイントネーション(抑揚)があったりするんだ。
この「リズム」と「イントネーション」の秘密を知ると、君の英語がもっと自然に、そしてネイティブっぽく聞こえるようになるし、相手の言っていることもグッと理解しやすくなるんだ。さあ、英語のメロディーを感じてみよう! "Let's feel the music of English!" (英語の音楽を感じよう!)
英語のリズム:強く読むところ、弱く読むところ (ストレス)
英語の文には、特に強く・はっきりと発音される単語と、弱く・短く発音される単語があるんだ。これが英語独特のリズムを生み出すんだよ。
1.内容語 (Content Words) は強く、機能語 (Function Words) は弱く
文の中で大切な意味を持つ単語を「内容語」、文の骨組みを作るお手伝いをする単語を「機能語」って言うよ。
- 内容語 (強く読むことが多い): 名詞 (例: apple, dog, school)、動詞 (例: eat, run, study)、形容詞 (例: big, happy, red)、副詞 (例: quickly, very, always)
- 機能語 (弱く読むことが多い): 冠詞 (例: a, an, the)、前置詞 (例: in, on, at, to)、接続詞 (例: and, but, so)、助動詞 (例: can, will, is, do)、代名詞 (例: I, you, he, it) ※代名詞は文頭などではっきり読むこともあります。
例文を見てみよう!太字(こんな感じ)が強く読む内容語だよ。
I want to go to the park with my dog.
(私は私の犬と一緒に公園に行きたいです。)
She bought a new bag yesterday.
(彼女は昨日新しいカバンを買いました。)
Can you help me with this box?
(この箱を運ぶのを手伝ってくれますか?)
2.単語の中のストレス (アクセント)
英語の単語の多くは、いくつかの音のまとまり(音節 - syllable)でできているけど、その中のどこか一ヶ所を特に強く読むんだ。これが単語のアクセントだよ。
例えば:(大文字の部分を強く読んでみてね!)
- TEAcher (先生)
- STUdent (生徒)
- HAPpy (幸せな)
- beAUtiful (美しい)
- comPUter (コンピューター)
- imPORtant (重要な)
- WAter (水)
- MUsic (音楽)
- toMOrrow (明日)
- YESterday (昨日)
カタカナで覚えた発音とアクセントの位置が違うことがあるから注意しよう!辞書で確認するのもいいね。
3.文のストレス:トントン拍子で話そう!
内容語が強く、機能語が弱く読まれることで、英語の文全体に「タン・タ・タン・タ・タン」というような、リズミカルな強弱の波ができるんだ。大切な情報(内容語)が、まるで目印のように強く発音されるイメージだよ。
この「強く読む部分」が、だいたい同じくらいの時間間隔で現れる傾向があるから、英語は「ストレス・タイミング言語」って言われるんだ(日本語は一音一音がだいたい同じ長さで発音される「モーラ・タイミング言語」だよ)。
例文でリズムを感じてみよう! 太字を少し強く、細字を軽く速めに読んでみてね。
I went to the store to buy some bread.
She sings a song beautifully.
What are you doing now?
My cat is sleeping on the sofa.
It's a lovely day, isn't it?
英語のイントネーション:声の上がり下がりで気持ちを伝える!
イントネーションっていうのは、話すときの声の調子(トーン)を上げたり下げたりすることだよ。これによって、ただの文が質問になったり、ビックリした気持ちを表したりできるんだ。
- 平叙文 (普通の文): 文の終わりは、ふつう声の調子が下がるよ。➘
This is a pen. ➘
I like apples. ➘
My name is Sakura. ➘
It's sunny today. ➘
- Yes/No疑問文 (「はい/いいえ」で答えられる質問): 文の終わりは、ふつう声の調子が上がるよ。➚
Is this a pen? ➚
Do you like apples? ➚
Are you hungry? ➚
Can you swim? ➚
- Wh疑問文 (What, Who, Where, When, Why, How で始まる質問): 文の終わりは、ふつう声の調子が下がるよ。➘
What is this? ➘
Where do you live? ➘
What time is it? ➘
Who is that boy? ➘
- 感情を表すイントネーション: 驚き、喜び、呼びかけなど、気持ちによってイントネーションは豊かに変わるよ!
Wow! ➚ (わぁ! - 驚き)
Really? ➚ (ほんとに? - 疑いや驚き)
Hello, John! ➚ (やあ、ジョン! - 呼びかけ)
I'm so happy! ➚➘ (すっごく嬉しい! - 喜び)
Good job! ➘ (よくやった! - 賞賛)
💡 ネイティブの感覚ポイント!
イントネーションは、まさに「言葉の表情」。同じ単語や文でも、声の上がり下がり一つで、相手に伝わる気持ちがガラッと変わるんだ。日本語でも「えー?↑(疑問)」と「えー。↓(納得)」では全然違うよね。英語も同じ!
相手のイントネーションに注意して聞くと、言葉だけじゃなくて、その人の気持ちも感じ取れるようになるよ。
音の「つながり」と「脱落」:リズムを滑らかにする魔法
英語のネイティブスピーカーが話すのを聞いていると、単語と単語がくっついて聞こえたり、一部の音が消えちゃったりすることがよくあるよね。これは、英語をよりスムーズに、リズミカルに話すための自然な現象なんだ。
- リエゾン (Linking Sound - 音の連結): 単語の最後の音と次の単語の最初の音がくっついて、違う音みたいに聞こえること。
an apple → a napple (アナッポー)
check it out → che ckit out (チェケラウッ)
Good afternoon → Goo dafternoon (グダフタヌーン)
What is it? → Wha tizit? (ワティズィッ?)
I like it. → I li kit. (アイライキッ)
- リダクション (Reduction - 音の脱落・弱化): 特に機能語の母音が弱くなったり、時には消えちゃったりすること。
want to → wanna (ワナ)
going to → gonna (ゴナ)
cup of tea → cuppa tea (カッパティー)
and → 'n' (She likes cats 'n' dogs.)
for him → for'im (This is for'im.)
最初は全部聞き取るのが難しいかもしれないけど、「こういう音の変化があるんだな」って知っておくだけで、リスニングの助けになるよ!無理に自分から使う必要はないけど、だんだん慣れてくると自然にできるようになるかも。
リズム・イントネーション練習のアイディア
さあ、英語のリズムとイントネーションを体で感じてみよう!
- 英語の歌を歌ってみよう!: 好きな英語の歌の歌詞を見ながら、歌手の真似をして歌ってみて。メロディーがイントネーションのガイドになるし、リズム感も養われるよ。
- 短いセリフを感情込めて!: 映画やアニメのキャラクターの短いセリフを、声の調子やリズムをそっくり真似して言ってみよう。
- 手拍子でリズム打ち!: 英文を読むとき、強く読む内容語のところでポン!と手拍子を打ってみよう。自然なリズムが掴めるかも。
- 声に出してたくさん読もう!: このサイトの例文でも、教科書の文でもOK。とにかくたくさん声に出して読むことが大切。だんだん口が慣れてくるよ。
- 「意味のまとまり」を意識する: 英語は、いくつかの単語が集まった「意味のまとまり(フレーズ)」で区切って話すことが多いんだ。そのまとまりごとに、息継ぎをしたり、少しだけ間を置いたりすると、自然なリズムになるよ。
まとめ:英語のリズムとメロディーで、もっと伝わる!
今日は、英語の話し方を「音楽」みたいに捉えて、リズム(強弱)とイントネーション(抑揚)について見てきたね。
- 英語のリズムは、大切な「内容語」を強く、文法的な「機能語」を弱く読むことで生まれる。
- イントネーションは、声の上がり下がりで、文の種類(普通の文?質問?)や話し手の気持ちを表す。
- 音のつながり(リエゾン)や脱落(リダクション)も、英語を滑らかでリズミカルにするための自然な工夫なんだ。
これらのことを少し意識するだけで、君の英語はもっと生き生きとして、相手にも伝わりやすくなるはずだよ。そして、ネイティブの英語も、もっと聞き取りやすくなるかもしれないね!
完璧じゃなくて大丈夫。まずは楽しんで、英語の音の波に乗ってみよう! "Enjoy the flow of English!" (英語の流れを楽しんで!)
このページの重要単語 (Important Words)
リズムやイントネーションに関する言葉と、例文に出てきた単語を覚えよう!
| No. | 日本語 (Japanese) | 英語 (English) | 例文 (Example Sentence) | 例文の意訳 (Example Translation) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | リズム | rhythm | This song has a good rhythm. | この歌は良いリズムだね。 |
| 2 | イントネーション、抑揚 | intonation | Pay attention to your intonation. | イントネーションに注意して。 |
| 3 | ストレス、強調 | stress | Put stress on the first syllable. | 最初の音節に強勢を置いて。 |
| 4 | 内容語 | content words | Nouns and verbs are content words. | 名詞や動詞は内容語です。 |
| 5 | 機能語 | function words | Articles and prepositions are function words. | 冠詞や前置詞は機能語です。 |
| 6 | 名詞 | noun | "Cat" is a noun. | 「猫」は名詞です。 |
| 7 | 動詞 | verb | "Run" is a verb. | 「走る」は動詞です。 |
| 8 | 形容詞 | adjective | "Happy" is an adjective. | 「幸せな」は形容詞です。 |
| 9 | 副詞 | adverb | "Quickly" is an adverb. | 「速く」は副詞です。 |
| 10 | 文 | sentence | Read this sentence aloud. | この文を声に出して読んで。 |
| 11 | 質問 | question | Do you have any questions? | 何か質問はありますか? |
| 12 | 声 | voice | She has a beautiful voice. | 彼女は美しい声をしている。 |
| 13 | 音 | sound | What's that sound? | あの音は何? |
| 14 | 音楽 | music | I love listening to music. | 私は音楽を聴くのが大好きです。 |
| 15 | 歌 | song | Let's sing a song together. | 一緒に歌を歌おう。 |
| 16 | 聞く | listen | Listen to the teacher carefully. | 先生の話を注意して聞いて。 |
| 17 | 話す | speak | He can speak three languages. | 彼は3ヶ国語を話せます。 |
| 18 | 重要な | important | This is an important point. | これは重要なポイントです。 |
| 19 | 美しく | beautifully | She sings beautifully. | 彼女は美しく歌う。 |
| 20 | 一緒に | together | Let's study together. | 一緒に勉強しよう。 |
| 21 | 例 | example | This is a good example. | これは良い例です。 |
| 22 | 練習 | practice | Practice makes perfect. | 練習は完璧を作る (継続は力なり)。 |
| 23 | 昨日 | yesterday | I met him yesterday. | 昨日彼に会いました。 |
| 24 | 明日 | tomorrow | See you tomorrow. | また明日。 |
| 25 | 幸せな | happy | I am very happy today. | 今日はとても幸せです。 |